高多層・高難度・高密度基板製造に対応!

メタル放熱基板(金属基板)

メタル放熱基板とは

メタル放熱基板とは、金属材料(主にアルミニウムや銅)を基材として使用し、優れた熱伝導性を持つ基板です。

高い熱伝導率を持つ金属を使用することで、部品の温度上昇を抑え、電子機器全体の信頼性と寿命を向上させる役割を果たします。


メタル放熱基板がなぜ必要なのか

電子機器の高性能化に伴い、発熱問題は深刻化し、部品の寿命や製品の信頼性に影響を与えています。

そのため、メタル放熱基板のような高度な放熱対策が不可欠です。


メタル放熱基板がどのように熱を逃がすのか

熱を逃がす主なメカニズムは、金属の高い熱伝導率にあります。

1. 熱伝導:

メタル基板は、その高い熱伝導率を利用して、部品が生み出した熱を基板表面へと迅速に伝導し、空気中に放散します。

2. 熱拡散:

メタル基板内部では熱が急速に拡散し、局所的な高温を抑制することで、放熱効率を高めます。

3. 外部放熱:

金属(アルミ/銅)層で広がった熱は、基板の外層から外へ逃がします。

表面積が大きければ大きいほど、熱は逃げやすくなります。


メタル放熱基板の種類

1. 基板構造による分類

(1) メタルベース基板( 金属ベース基板)

基板のベース部分に金属(主にアルミや銅)を使用したプリント基板


【特徴】

 高い信頼性

 高熱伝導性

 絶縁層の存在

 幅広い分野

 コストパフォーマンスに優れている

応用分野

 LED照明

 パワーモジュール


(2) メタルコア基板( 金属コア基板)

基板の内部に金属(主にアルミや銅)が挟み込まれた構造のプリント基板です。


特徴

 高い熱伝導率による優れた放熱性

 金属コアの使用

 多層構造

応用分野

 LED照明

 自動車用電子部品

 パワーモジュール


(3) 銅ポスト基板

銅基材をエッチングして作ったポストが、外層回路に接続している構造です。

外層回路から銅基材の一部が露出する構造であるが、銅ポストとランド間には2mm以上のクリアランスが必要です。


特徴

 高い熱伝導率による優れた放熱性

 エッチング技術

 製造工程が複雑

 製造コストが高い

応用分野

 LED照明

 産業用制御機器

 通信機器


2. 使用する金属材料による分類

• アルミ基板: 軽量で加工性が高く、コストパフォーマンスに優れているため、幅広い製品に使用されています。

• 銅基板: 熱伝導率が非常に高いため、パワーモジュール、サーバー、高周波回路など、高出力部品を搭載し、高い放熱性能が求められる製品に最適です。


その他

厚銅基板: 銅箔を厚くすることで、放熱性を高めた基板です。

多層メタル基板: 複数の回路層を積層することで、複雑な熱設計に対応できます。


弊社が提供する金属基板の特性

金属基板特性比較表下記は標準仕様です。表示しない仕様でもご相談承ります。
基板種類板厚 (mm)熱伝導率 (W/m·K)コスト重量主な用途最大推薦動作温度 (°C)
アルミ基板0.6、0.8、1.0、1.6、2.0、3.01W〜12W一般LED照明、電源モジュール、自動車電子など150°C
銅基板0.6、0.8、1.0、1.2、1.6、2.0、3.01W〜12W重い電力電子、精密通信機器、大功率電子機器など180°C
鉄基板0.8、1.0、1.2、1.61W〜8Wやや重い医療電子、家具など150°C

熱伝導性: 銅基板 > アルミ基板 > 鉄基板

コスト: 銅基板 > 鉄基板 > アルミ基板

重量: 銅基板 > 鉄基板 > アルミ基板

用途: アルミ基板と銅基板はそれぞれの特性により多くの業界で広く使用されていますが、鉄基板の適用は限られています。


まとめ

メタル放熱基板は、高い放熱性が必要な電子機器に最適な基板です。特に、発熱量の大きい部品を搭載する製品に多く採用されています。

製品の信頼性や寿命を向上させたい場合、メタル放熱基板の採用を検討してみてはいかがでしょうか。

メタル放熱基板(金属基板)に関するご質問やご要望がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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